脇田 和
洋画家
脇田和は明治41年(1908)、東京生まれ。15歳の時ドイツに留学しベルリン国立美術学校で学びました。帰国後は光風会や帝展に出品し、昭和11年、新制作派協会の創立に参加、戦後は新制作協会展をはじめ、サンパウロビエンナーレやサロン・ド・メ、ベネチアビエンナーレなどの国際展に出品して、高い評価を受けました。また国内では各種展覧会出品や個展を開催するとともに、東京藝術大学で教鞭を執り、後進の指導にもあたっています。昭和45年に軽井沢にアトリエを築き、平成3年には同地に脇田美術館を建設、制作は油彩、水彩・素描、版画など幅広く、日本絵画史に大きな足跡を刻みました。作品は、鳥や子どもをモチーフに、温かみのある色彩と堅固な構成とが融合し、詩情溢れる世界を築き上げています。平成10年に文化功労者となり、17年(2005)、97歳で逝去